Esports Tigerから販売されているWuGi 2についてレビューを行っていきます。
Esports Tigerは国内でも取り扱いがあるメーカーで、国内取扱店舗だけでなくAmazonでも正規代理店からマウスパッド等の購入ができます。
今回購入したのはWuGi 2で、Amazonでは¥5,800で販売されています。
WuGi 2 イチオシポイント
- ハードタイプに近い滑り出し
- 弾力の強いクッションで均一な操作感
- 滑りは速いけど軟質でさわり心地が良い
- 巻グセの無いフラット包装
- 湿気の影響は受けにくい
WuGi 2は、これまでのEsports Tiger製マウスパッドとは異なり、新たな裏面滑り止め素材『PURU PLUS』、フラット包装で販売する新ラインナップの製品です。
結論から述べてしまうと、WuGi 2はどちらかと言うとバランスの良さに振られたハードタイプのような操作感に極めて近いマウスパッドで、ハイスピードな視点移動を求めるゲームと特に相性が良いです。ビタッと止めるような視点移動も一応できますが、精密なエイムが求められるゲームとの相性はプレイヤーの操作次第といった具合になってきます。
新たに採用されたクッションは弾力が強く、ほとんど沈み込まないため力んだとしても均一な操作感が得られるような調整になっています。
また、EsportsTigerのマウスパッド全体に言えることですが、相変わらず湿気の影響を受けにくい表面素材が採用されているため、安定した操作感が長時間持続します。
それでは今回新しくなった要素にも触れつつ、WuGi 2を詳しくチェックしていきましょう!
WuGi 2とは
WuGi 2とはEsports Tigerの新たなラインナップとして展開されている布製マウスパッドです。
クッションが刷新されており、裏面には新技術PURU PLUSを採用しています。また、巻グセの発生しないフラット包装で販売されているのも大きな特徴です。
今回は変更点がしっかりとした変更点になっているので、操作性の詳細は後述します。
サイズ
WuGi 2 | |
素材 | ツイル |
サイズ | 480x400x4mm |
水洗い | 不可 |
逆巻 | 不可 |
購入した理由
なんか知らない間に新製品が出ていた!
なんということでしょう。Esports Tigerの製品を試しまくっていた管理人が再就職していた間に新しい製品がリリースされていました。
正直買おうか迷いました。
しかし、Esports Tigerのマウスパッドってほんとに市場に出回っている製品のどれとも似つかない個性があるんです。
ということで、気づいたら発送の通知を受け取っていました。
今回はHID-Labs様から直接購入させていただきました。
届いたWuGi 2をチェック
久しぶりのフラット包装なパッケージです。無極ⅡのLです。
ESPTIGERにロゴが変更されたのかどうか分かりませんがESPTIGERになっていますね。
『返品が必要な場合はこの箱と一緒に送り返してください!ありがとうございます^v^』という文面の下に『破損が無いかどうか確認してください!破損がある場合はお気軽にお問い合わせください!』という明るいメッセージがあります。
グローバルに展開する企業なだけに、保証やサービスの面では抜かりなしです。日本国内でも正規代理店 HID-Labs様から購入したものであれば保証が受けられるようになっています。中国への発送を行う必要はありません。
外箱の中に衣装箱が入っています。いつものEsports Tigerの感じとは少し異なるモダナイズされたシンプルで分かりやすいデザインです。
L、M、XLの表記もあったりして、今後のサイズ展開の気配を感じることができます。
また、しっかりと平織りです!と表記もされたりしていて、ユーザーの知識も増やしたいという意図が垣間見えます。
さらに驚くことに、裏面には動摩擦、静摩擦の測定結果についても表記があります。
一応、このグラフを見ることによって摩擦の値を知ることができるんですが、そもそも『この箱は外箱を開封しないと見れない』&『比較対象が無いとなんのこっちゃよく分からない』というなんとも言えないグラフになっています。
そしてなにより、このグラフの数値と実際の操作感が比例しないというのもなんとも難しいポインツとなってきます。AliExpressのEsports Tiger公式ショップですべての静摩擦、動摩擦が見れるようになっていますが、ぶっちゃけグラフと操作感がシンクロしてません。
外観を詳しくチェック
例のごとく獅子のようなファンタジー生物です。
臙脂色にも近い赤褐色系の色合いで、反対色の淡いブルーが映えるグラフィックプリントです。
ぎりっぎりマウスパッドというよりもラグとかに見えなくもない色合いで、デスクとの調和が難しく感じる方も多そうな気がします。
ゴムっぽいニオイはほとんどありません。ただ、新しく採用された裏面の滑り止めのニオイが少しします。後述しますが、完全に嗅ぎ覚え見覚えのある素材でした。
素材感
表面
WuGi 2の表面素材は、斜めに見える畝が特徴であるツイルに見えます。パッケージには平織りと書かれていましたが、綾織りに見えますね。さわり心地もツイル生地が使われたチノパンに近いです。
この時点でWuGi 2も『マウスソールと少ない面積で接することで初速を軽くしいるっぽいな』くらいの推測ができます。
肉眼でも確認できる畝が特徴的な表面素材で、若干ですが毛羽立ちを感じます。ドライな質感ではなくウェットな質感です。
生地の目の粗さ自体は粗いですが、織りは細い&細かく密度が高いのでハリがあり、サラサラスベスベしています。
また、目は粗いものの密度が高いためたわみやすさはありません。
しかし、目に見えるくらいの畝のおかげか適度な通気性があり、ベタつきや貼り付き感は全く感じません。
裏面
裏面の滑り止めは、PURU PLUSという新技術を採用しています。
しかし、このPURU PLUSですが、パターンは確かにオリジナルかもしれませんが、素材自体はどう見てもPUレザー(合成皮革)です。
本革シートのような細かいシボもしっかりと確認できます。早い話が型押し加工がされたフェイクレザーですね。
しかし、PUレザーも従来のクッションと同様にウレタンではあるので、同じっちゃ同じ素材なんですよね。スポンジもウレタンですし、どんな形に形成されるかだけの差なわけです。
じゃあ、このフェイクレザーな裏面はどうなのっていう部分なんですが、これがめちゃくちゃ滑ります。
特に艶消しな表面をしたデスクとは相性が良くありません。どうしてこうなったというのがめちゃくちゃ正直な感想です。
ただ、操作性はめちゃくちゃいいんです。そこを天秤にかけていただければいいのかなと思います。
中間層
中間層は指先で押すと、ほとんど沈み込みません。力いっぱい押すとようやく沈むかなくらい弾力が強いです。わかりやすく例えるとゴム質です。軟式野球ボールの表面を少し柔らかくしたみたいな質感です。
良くも悪くもソールとの相性問題が発生しません。ただ、これまでのEsports Tigerのようなソフトクッションではありません。
ステッチの処理
ステッチの処理はこれまでのEsports Tiger製マウスパッドと同等のクオリティです。
マウスパッドの表面素材とほぼツライチで、マウスパッド上端からソールが乗り出してもそこまで違和感を感じません。
ただ、少し毛羽立ちやすさがあり、2週間程度のテストでも毛玉が発生してきています。ステッチの糸を変更した可能性が否めません。
操作感
ゲームでの操作性
WuGi 2は、まるでバランスの良さを求めたハードパッドのような極めて軽い滑り出し・速い滑りのマウスパッドです。縦横で滑りの差はありませんが、縦方向の操作で畝をソールが乗り越える感触があります。
小さくゆっくり動かしても大きく速く動かしても抵抗感に変化はありません。
速度域としては低速から高速まで幅広く扱える特性ですが、どちらかと言うとスピードに乗せて操作する場面との相性が良いです。細かく繊細にビタッと止めるような操作というよりもトラッキング操作や、大きく振り向いてビタッと止めるような大きい動作との相性が良いかと感じます。
滑りの速さと系統だけで言うなら、ガラス製マウスパッド SkyPAD 3.0 XLにかなり似ています。
滑りの速さを比較すると
MPC 450 ≧ SkyPAD 3.0 XL ≒ WuGi 2といった具合です。
SkyPAD 3.0 XLでは物理的に不可能な、表面素材の僅かなたわみ(畝をあえて潰すような動作)を利用した速度域の調整が可能になっているため、WuGi 2の存在意義も十分にあると感じますし、MPC 450では硬質かつ目が詰まっていて表面素材が潰れないためスピード特化になってしまっている部分もあり、WuGi 2はちょうど扱いやすさのあるスピードバランスタイプのマウスパッドとして代えが効かない存在になってきます。
止めやすさも必要にして十分な止めやすさを感じることができます。ツルツル滑って止めにくいということもありませんし、狙いが定めにくいという場面もありませんでした。
ただ、相性が良いのは大きく腕から動かすような動作をする方なのかなとも思います。表面素材も中間層もほとんど沈み込まないため、基本的にはハードタイプのような操作になります。そのため、上から押し付けて『繊細なコントロール』というよりは、腕全体を使ったメリハリのある『ON・OFF』操作の方が向いていると感じました。
管理人はどちらかと言うと腕全体を使ったメリハリのある『ON・OFF』操作をするプレイヤーなので、扱いやすさを常に感じながらゲームをプレイすることができました。(SkyPAD 3.0XLがドハマりしたのをレビュー記事でも書きましたね。)
良くも悪くもEsports Tigerでないと成し得ない操作性です。
湿気による変化
相変わらず手汗の湿気による滑りの変化は起こりません。
風呂上がりに操作しても全く操作感が変わりません。
若干の毛羽立ちを感じる表面ではあるんですが、湿気に強く極めて安定した性能を維持できます。
まとめ
WuGi 2についてレビューを行ってきました。
新しい試みが反映された新シリーズの代名詞とも言える、布製マウスパッドにあらずなEsports Tigerらしい操作感です。
ただ、新しくなった裏面の滑り止めはほとんど滑り止めとしての機能を成さない環境の方も出てくるかもしれません。管理人は大型マウスパッドONマウスパッドな環境で、もともと滑り止めなんていらないくらいなんですが、それでもWuGi 2は押すと普通にずらせてしまいます…
なんとかプレイ中に動いてしまうということは無いんですが、マウスパッドをデスク直置きしていて、かつ、力んで押し付けるようなプレイヤーは要注意です。
気になる点はあるものの、ビルドクオリティ自体は極めて高いです。
おすすめできるのはこんな方
- 布版ハードパッドが欲しい
- 極繊細なコントロールはしない
- 手汗が多く湿気への強さが欲しい
操作感自体は、ハードパッドのような軽い滑り出し・程よい止めのスピードバランスタイプなんですが、WuGi 2は布でできています。そのため滑走音は静かですし手汗を吸収できます。さらに僅かではありますが表面素材を潰した減速性能も狙えます。
ちょっとニッチな製品にはなってきますが、管理人はかなり好みではあるのでかなりアリだと感じています。
夏場でも安心して使える最高峰のスピードバランスマウスパッドとして提案できます。
ココが良い
- まるでハードパッドな滑り
- ソフトな触り心地
- 程よい止め性能
- 手汗湿気に強い
- 巻グセはゼロ
ココはイマイチ
- 万人受けするわけではない
- 滑り止めが残念