Gloriousから販売されているElements FIREについてレビューを行っていきます。
Glorious ElementシリーズはGloriousのフラッグシップマウスパッドで、ICE、FIRE、AIRの3種類が存在します。
本国では20年の12月ごろに発売された製品ですが、国内でも取り扱いが始まったので、国内入荷したタイミングで実際に購入し、紹介することにしました。
結論から述べてしまうと、Elements FIREはアムンゼン織りの生地を採用したマウスパッドで、スピードバランスの操作性です。
つまり、ハードタイプのように滑って布タイプのような止まる操作性を楽しめる、ハイブリッドらしさがあると表現できるマウスパッドです。
滑り出しの軽さと左右に切り替えした時の抵抗感は無いのに、フリック操作のような止め動作もかんたんにできる製品で、ハイブリッドマウスパッドとしても完成度が高いです。
ウィークポイントとしては380mmx430mmという中途半端さのあるサイズだけで、それ以外は特に気になってしまうポイントはありません。
強いて言うとなると、マウスパッド端のステッチに高さがあり、表面素材と段差ができてしまっています。
しかし、このサイズ感で許容できるプレイヤーはミドルローくらいのセンシになってくると思うので、マウスパッド上端に干渉するというのも考えにくいです。
そして、国内販売価格が¥4,950ではありますが、フラット梱包で販売されるため、巻グセに悩まされる心配がありません。
届いた瞬間から、マウスパッドの性能が最大限に発揮できるというのは、巻かれた状態で販売されている他製品と差別化できています。
ハイブリッドマウスパッドとしてはおすすめしやすい製品で、ハイブリッドマウスパッドの購入時に候補に入れて検討してみてください。
Glorious Elements FIREとは
Elements FIREとはGlorious PC Gaming Raceのフラッグシップモデルである Elementsシリーズのマウスパッドで、シリーズ内では最もスタンダードな操作感になるマウスパッドです。
アムンゼン織り生地が採用され、所謂、ハイブリッドマウスパッドという括りになります。
超高品質のラミネート生地で長持ちするように作られています。
縦横での操作性が同じになるようにしてあると公式が明言しているため、あのアムンゼンと言えばでお馴染みの、Artisan 飛燕を意識して作られていることが見て取れます。
サイズ
サイズ展開は1種類のみです。
Elements FIRE | |
素材 | アムンゼン織り ラミネート生地 |
サイズ | 430mmx380mmx3mm |
カラー | ブラック |
サイズ感としては一般的なLサイズとしては少しだけ小さめで、振り向き幅が約20cmくらいのミドルローセンシまでをカバーする大きさになっています。
発売日
国内発売日は2021年8月13日です。
本国での発売日も2020年12月ごろであるため、比較的新しい製品です。
2020年以降のマウスパッドは操作性に共通する部分があるため、最近のトレンドは全てのゲーマーにとって共通の認識になりつつあるんでしょうか。(差別化できていないってわけじゃないよ)
筆者としても購入するなら2020年以降の製品が本当におすすめできるマウスパッドであると感じています。
購入した理由
ハイブリッドマウスパッドが好きなので購入してみました。
あんまり、差別化できていないんじゃないのかと思われる方も多いんでしょうが、アムンゼン織りの生地と言っても、繊維の材質や織る密度が異なると操作感は全くと言っていいほど変わってきます。
その差を実感したい、筆者はその一心です。
通算3枚目となるアムンゼン生地のマウスパッド、その性能やいかに。
届いたFIREをチェック
外箱
フラットな梱包です。超うっすい箱と呼べるであろうダンボールの中に収められています。
よっぽど潰れることはなさそうな頑丈な梱包で、製品への理解があるメーカーだと感じられます。
珍しくステッカーのおまけ付き。
控えめに言って、こういうアニメタッチは日本の技術がスンバラしすぎるせいでちゃっちくみえてしまいます。
というかこれ誰?なんでムキムキな仙人みたいなおっさんがイメージキャラ?知っている方いれば是非教えて下さい。
そして、なぜかパッケージには厚みが4mmという印字がありますが、これはステッチの高さ込みということなんでしょう。
外観を詳しくチェック
黒いマウスパッド。右下にはイメージキャラというかアイコンというかメーカーロゴ。
巻グセ
フラットな梱包のため巻グセは一切ありません。
届いてすぐにマウスパッド本来の性能を最大限引き出すことができます。
素材感
表面
表面素材はアムンゼン織りのラミネート生地が採用されています。
凸凹としたシボが特徴の生地で、ザラつきを感じる質感です。
縦横での滑りが無くなるように織られていて、指で撫でてみても差を感じません。
ちょうど、筆者の所有するFnatic DASHとよく似た繊維の質感、かたさで、DASHよりはFIREの方が目の粗さを感じます。
そのためかDASHよりも表面素材がたわむようになっています。
しかし、DASH同様に繊維は柔らかめであるため手首や腕が擦れても痛くなりにくいです。
一口にアムンゼン織りの生地と言っても織り方や使う繊維によって質感は大きく変化します。
FIREはハイブリッドらしさを表面素材からも感じ取れます。
違いと言うと、FIREはその他アムンゼン織りのマウスパッドと比較すると光沢感が強くなっていて、角度を変えると深い黒へと色あいが変化します。
裏面
裏面はよくあるグリップパターンの滑り止め加工がされています。
FIREはフラットな梱包のため、裏面の接地面積が多く、強力なグリップを発揮してくれます。
筆者の環境ではマウス操作をするうえでは一切動きません。
滑り止め性能はとても優秀です。
中間層
中間層は指先で強く押すと面で沈む特性で、マウスを押し付ける動作くらいでは沈み込みは感じられません。
表面素材は指でならたわむ感覚を得られますが、マウスだと感じられません。
ソフトクッションではなく、よくある一般的な硬度の中間層です。
ステッチの処理
ステッチの処理はうねりや歪みはなく、きれいに仕上げられています。
このステッチの質感もDASHに極めて近いです。
ビルドクオリティは高いですが、表面素材よりもステッチの方が高さがあるためソールが引っかかります。
サイズが若干小さめということもあり、マウスパッドからマウス上端がハミ出しがちな方はマウスパッドを少し、デスク奥側に配置する必要があります。
ステッチ自体は柔らかい糸で構築されているため腕が擦れても痛くなることはありません。
操作感
ゲームでの操作性
Elements FIREは、ハイブリッドらしさのあるスピードバランスタイプの特性で、表面素材の滑りと摩擦のみを活かして操作するマウスパッドです。
縦横での滑りの差はありません。
一般的な布タイプのマウスパッドのような、滑り出しの抵抗感や左右に切り替えした時のキュッキュとした抵抗感は一切ありません。
速く大きく動かしても小さくゆっくり動かしても抵抗感が一切変化しないため、最低速度から最高速までプレイヤーが意図的にコントロールしやすくできています。
マウスパッドの抵抗を考慮しなくても、腕の速さがそのまま操作に反映されるため、直感的な操作がしやすいです。
速度域が限定されてしまうことが無いため、極めて自由度の高い操作感を得られます。
しかし、抵抗感が無く軽く滑らせられる特性ではあるためスピードバランスタイプと表現するほうが正しいと感じます。
筆者の持っているアムンゼン織りのハイブリッドマウスパッドで滑りの速さを比較すると
FIRE ≧ DASH ≧PARACONTROL といった具合です。
スピードバランスと表現できるDASHより僅かに速く感じるものの、氷上のようなツルツルとした扱いにくい操作感ではありません。
極めて扱いやすい範囲に収まっているものの、しっかりと速くスピード感のある操作ができます。
また、止め性能についてですが、DASH同様に表面素材で止めることになる特性です。
言い換えると、クッションは沈まない代わりに、滑りも止めも常に安定した操作ができます。
クッションの沈み込みを活かした止めはできませんが、止まるときに確かな摩擦抵抗が得られるため、速く大きく動かしてピタッと止めるといった操作も得意なマウスパッドです。
まさに、滑って止まるというハイブリッドらしさのあるマウスパッドで、上下左右への視点移動が忙しいApex Legendsのようなゲームでのトラッキング操作だけでなく、VALORANTに必要なフリック操作まで、幅広い操作をコレ1つでカバーできます。
ゲームタイトルを特定せずとも多くの方におすすめできる操作性です。
湿気による変化
手汗の湿気による変化は一切起こりませんでした。
風呂上がりに操作しても操作感は一切変わりません。
アムンゼン織りの生地は湿気に極めて強く、安定した操作性を維持できます。
ドライな質感で手首や腕の張り付き感もありません。
まとめ
Elements FIREについてレビューを行ってきました。
少し小さいけど巻グセも無くハイブリッドとしても優秀なマウスパッドです。
FIREは表面素材の滑りと摩擦のみを活かして操作するマウスパッドで、滑り出しの軽さや左右に切り替えした時の抵抗感の無さはハイブリッドマウスパッドらしいと言い切れます。
ピーキーな部分は一切無いため、腕や手首の動きをそのままダイレクトに反映させる操作感を求める方には強くおすすめできます。
FIREは毛羽立ち感のあるマウスパッドのように速度域が限定されてしまうことはありません。
スピード感のある動作だけでなく、ゆっくり小さく動かすのも得意な製品のため、細かな動きでもFIREだけで表現しきれてしまいます。
万能ですが、器用貧乏というわけではなく、個性が輝く場面が多い製品です。
また、既にDASHを持っている場合は、FIREの方がスピード側 (高速側) の速度域が広いと考えてもらえば差し支えありません。
ハイブリッドマウスパッドとしてはこなれた価格でもあるため、初めてのハイブリッドマウスパッドとしてもおすすめできますし、万能なマウスパッドを探している方にもおすすめできます。
巻グセも一切無いため、はじめから安定した操作性でプレイに集中できます。
少しだけ小さいサイズ感ということを除けば、全体的に完成度が高くクオリティの高いハイブリッドマウスパッドです。
ココが良い
- 軽い滑り出しと左右に切り替えした時の抵抗感が無い
- 湿気に強くハイブリッドらしい操作性
- フラット梱包で届いたらすぐに使える
ココはイマイチ
- サイズが小さめ
- ステッチは高さがある