Razerから販売されているマウスパッド Striderについてレビューを行っていきます。
ご存知の方もいると思いますが、大手メーカーから待望のハイブリッドマウスパッドがリリースされました。
まさかのRazerです。ちゃんとアムンゼン織り生地を採用しています。
結論から述べしまうと、Striderは速い滑り、程よく止められる操作性で、ハードタイプのような滑りを追求したパターンの『ハイブリッドらしさ』を感じられるマウスパッドです。
表面素材は繊維の番手が太く、目が粗いため、生地自体にたわみやすさがあります。
中間層は硬めなものの、表面素材のたわみやすさを活かした止めもできるため、使い方・表現力に幅も持たせられています。
市場のハイブリッドマウスパッド・キラーとして登場したことが伺えます。
国内での取扱は9月30日以降になりますが、発売が決定しました。
Razer Striderとは
Striderは3mm厚の、アムンゼン織り生地を採用したマウスパッドです。
ネームバリューのある大手メーカーとしては初めてのハイブリッドマウスパッドです。
操作感は完全にハイブリッドマウスパッドと呼べる操作感になっており、ハイブリッドマウスパッドの代名詞と呼べるクオリティを持っています。
サイズ
| L | XXL | |
| 素材 | アムンゼン織り生地 | アムンゼン織り生地 |
| サイズ | 450x400x3mm | 940x410x3mm |
| 逆巻 | 不可 | 不可 |
サイズは2種類の展開です。
Lサイズはローセンシでも十分な大きさ。
完全にFPSコアゲーマー向けな展開とも受け取れるサイズの2種類です。
発売日
国内発売日は9月30日が予定されています。
本国では9月頭に販売開始しています。
管理人は本国のRazer 公式STOREから購入しました。送料が￥980でした。
掛かってしまった人
送料が￥980でした。
届いたStriderをチェック
外箱
外箱のデザイン自体はいつものRazerではあるものの、中蓋に注意書きが書かれていたり、そもそも外形が大きく巻きグセに対しての配慮がされています。
つまり、気合が入っている。
比較してみましょう。
左：Razer Gigantus V2
右：Razer Strider
ぜんぜん違うぞ、マジかRazer。
感じる。Razerからのハイブリッドマウスパッドのアンサー。
外観を詳しくチェック
右上に小さくメーカータグがつけられているだけで、基本的にはブラックのマウスパッドです。
Razerとしては大人しめのデザイン。
開封後のラバー臭はそんなにしませんでした。
1日もしたらほとんどニオイは無くなりました。
巻グセ
外形が大きな外箱に収められていたため、巻グセはほとんどありません。
開封直後から大きな違和感なく使うことができます。
素材感
表面
表面素材はポリエステル繊維のアムンゼン織り生地です。
凸凹としたシボと通気性の良さが特徴の生地で、ザラつきを感じる質感です。
ハイブリッドマウスパッドに使用される、最近ではおなじみになってきた生地です。
使用する繊維の番手や織る密度により、操作感は大きく変わってくるので、一概にアムンゼン織り=ハイブリッドらしい操作感とはなりません。
Razer Striderはハイブリッドマウスパッドとしては糸の番手が太く、粗目になる織り方をされているため、ザラつきは強く感じます。
糸の番手が太く縫い目も粗いため、たわみやすさがあります。詳しい操作性については後述します。
腕や手首が擦れても、滑り自体は良いため、痛くなったりはしませんが、小指の指の腹をマウスパッドにさせている場合はザラつきが不快に感じるかもしれません。
Fnatic Gear DASHと比較
左：Fnatic Gear DASH
右：Razer Strider
ハイブリッドマウスパッドしかラインナップが無くなったFnatic Gear製 DASHと比較してみると、肉眼でも確認できるくらいには繊維の番手と織り目の粗さに違いが見て取れます。
操作性の違いについては後の項目で詳しく書いていきます。
裏面
裏面のグリップパターンは独自のハニカムパターンが採用されています。
性能自体は並ですが、巻グセがほとんど無いため、接地面積が多くずれにくくなっています。
筆者の環境ではプレイ中に大きくずれて置き直しが必要になることはありませんでした。
中間層
中間層は指先で押すと、点で沈み込む特性で、少し強くマウスを押さえつけると沈んでいる感覚が得られます。
表面素材がたわみやすい特性のため沈んでいる感覚が分かりやすいです。
ソール形状や接地面積の少ないソールでは引っかかり・ゴリゴリとしたとしたフィードバックを感じるかもしれません。
ステッチの処理
ステッチはなるべく高さが抑えられていて、歪みやほつれも無く、ビルドクオリティは高いです。
縫製した後にプレス加工されたような形状で、丸みが無くフラットな形状になっています。
うっかり上端からマウスがはみ出ても問題無く使用できています。
ステッチに使用されている糸も柔らかく、腕が擦れても痛くなりにくいです。
操作感
ゲームでの操作性
Razer Striderは、速い滑りで程よく止められるマウスパッドです。
特性としては、軽い滑り出しのスピードタイプマウスパッドとして振り分けても差し支えない操作性です。
スピードタイプですが、ツルツル滑って止めにくいということはありません。
縦横で滑りの差はありません。
動かしはじめの抵抗感は一切無く、左右に切り替えした時のキュッキュとした抵抗感はありません。
小さくゆっくり動かしても、大きく速く動かしても抵抗感に変化のないハイブリッドマウスパッド特有の操作性です。
速度域としては低速から高速まで幅広く扱える特性ではあるものの、極低速で繊細なコントロールをするのは苦手です。
中低速・中速域から高速域で本領発揮できる特性です。
筆者の持っているアムンゼン織りのハイブリッドマウスパッドで滑りの速さを比較すると
Strider ≫ FIRE ≒ Longteng Firecloud ≧ DASH ≧ PARACONTROL といった具合です。
硬質で糸の番手が太いということから、想像したままにスピード感のある操作性です。
しかし、その硬質で太い番手・目が粗めという特性から、たわみやすさを感じることが出来ます。
表面素材の摩擦だけの止めやすさというのは、その他ハイブリッドマウスパッドと同様の『程よい止めやすさ』という点は変わりませんが、たわみやすさを利用するというプレイスタイルにマッチすれば、たわみ・しなりを活かした止めも活用できるようになっています。
抵抗感を感じない滑り出しから、そのままダイレクトに腕や手の動きが反映できるというハイブリッドマウスパッドの良さを抑えつつ、大きく速く動かして、強力にストッピングをさせたり、あえてマウスパッドに押さえつけて摩擦を増やし、繊細なコントロールをするという使い方もできます。
以上のことから、脱力した操作・プレイスタイルでは、かなりスピード感のある操作性のマウスパッドと評価できますが、力んだり脱力したりと操作を切り替えるプレイスタイルでは、メリハリを感じられる操作性になっています。
力む操作についてはプレイスタイルによって賛否が分かれるところですが、筆者としては、メリハリのある動作が直感的に行えることでプレイ中に操作の楽しさを感じる場面が多いです。
3D・上下左右の速い視点移動が求められるApex Legendsだけでなく、VALORANTでもメリハリのついた操作で楽しさのあるプレイができます。
Fnatic Gear DASHとの違い
Fnatic Gear DASHとの違いですが、DASHの方が操作して確実に分かるレベルでコントロール寄りの操作性です。
住み分けとしては
スピードタイプ：Razer Strider
コントロールタイプ：Fnatic Gear DASH
2つは完全に差別化されているため、一般的な布マウスパッドに近いフィーリングを求めるならDASHをおすすめします。
爽快なスピード感・力んで止めるというメリハリのある操作を楽しみたい場合はStriderがおすすめ。
湿気による変化
手汗の湿気による滑りの変化は起こりません。
風呂上がりに操作しても全く操作感が変わりません。
極めて安定した性能を維持できます。
まとめ
Razer Striderについてレビューを行ってきました。
メリハリのある操作で楽しさのあるハイブリッドマウスパッドです。
全体的な印象は滑りの速い・軽い滑り出しなスピードタイプのハイブリッドマウスパッドです。
ツルツルと滑りすぎて扱いにくいということはなく、止めやすさは残されています。
硬質で通気性がよくドライなザラついた表面素材、高さが十分に抑えられたステッチ、外形が大きな箱で巻グセも抑えられており、Razerからはユーザーファーストな姿勢が受け取れます。
厚み3mmの薄手なマウスパッドではありますが、表面素材はたわませることもできるため、マウスをマウスパッドに押さえつけると、摩擦が増えたことが分かりやすくなっているマウスパッドです。
脱力している時と押さえつけている時で、滑り具合に大きな差が生まれるため、意図的に力の入れ具合を変えて操作性を変化させることができます。
脱力した操作で速い滑りを求める場合でも、力の入れ加減を調整してメリハリのある動作をしたい場合でも両方楽しめます。
メリハリのある動作はマウス操作に楽しさを生み出してくれるので、5感を使ってゲームに没頭できます。
極めて完成度が高く『ハイブリッドマウスパッド』らしさを求めるなら、一度は試してみて欲しいマウスパッドです。
控えめに言って、
￥4,000以下で買えるマウスパッド ベストバイでございます。
ココが良い
- 軽い滑り出し・速い滑りで程よく止まる
- 力の入れ加減で操作性を大きく変えられる
- 湿気に強い
- 巻グセがほとんど無い
- さわり心地の良いステッチ
ココはイマイチ
- カラーバリエーションは限定される
- コントロールタイプからの乗り換えはしんどい
