Esports Tigerから販売されているマウスパッド GRANDMASTERについてレビューを行っていきます。
Esports Tigerは国内でも取り扱いがあるメーカーで、国内取扱店舗だけでなく、Amazonの正規代理店からもマウスパッド等の購入ができます。
今回購入したのはGRANDMASTERで、Amazonでは￥4,800で販売されています。
以前レビューしたQingsui 2とは異なり、GRANDMASTERはその他のEsports Tiger製マウスパッドと同様にステッチ加工が施された、通常ラインナップのマウスパッドです。
表面素材とツライチのステッチ、ビルドクオリティは価格と釣り合っています。
GRANDMASTERはEsports Tiger製マウスパッドの中では滑りと初速が2番目に速い、スピードバランスタイプに属するマウスパッドです。
ラインナップの中で、パラメーターが似通っているQingsui 2よりも止めやすさを得られる特性に調整されています。
結論から述べてしまうと、GRANDMASTERはドライでハリ感の強めな生地を採用しているため、一般的な布マウスパッドとは異なる操作感です。
アムンゼン生地が用いられることが多い『ハイブリッドマウスパッド』と表現しても差し支えないマウスパッドで、GRANDMASTERも、よく滑って止まる、湿気に強いという特性があります。
抵抗感の無い軽い滑り出しで、縦横で滑りの差はありません。
速めの滑り出しではあるものの、確かな接地感と程よい抵抗感があるため、メーカーの狙い通り止めやすさがあります。
ソフトクッションを採用しているますが、脱力した操作では表面素材の摩擦だけで十分な止め性能が発揮できるためピーキーさが無く扱いやすいです。
フリック操作の再現性が高く、極めて止めやすいスピードバランスのマウスパッドだと感じました。
上下左右に激しい視点移動を行うゲームとは非常に相性が良いです。
Esports Tiger GRANDMASTERとは
GRANDMASTERは4mm厚の、外周にステッチ加工が施されたハイブリッド系ソフトクッションマウスパッドです。
滑り出しは軽くて速く、止めは表面素材の摩擦で止められるようになっています。
表面素材の密度がそれなりにあるため、しなりにくいですがクッションを沈ませた止めもできるようになっています。
Esports Tiger製マウスパッド全体に言えることですが、クッションの柔らかさはラインナップ上で最低値になっていますが、とても柔らかいクッションで製作されています。
サイズ
| GRANDMASTER | |
| 素材 | 高密度斜文織 |
| サイズ | 400×480×4mm |
| カラー | チャコールグレー×ピンクステッチ ブルーグラフィック ピンクグラフィック |
| 水洗い | 不可 |
| 逆巻き | 不可 |
サイズはEsports Tiger製マウスパッドとしてはLサイズです。
ローセンシでも問題無く使うことのできる大きさ。
GRANDMASTERの立ち位置
パッケージ記載情報から情報集めてきました！ pic.twitter.com/umkDziJSvE
— HID-Labs🖱⚒ (@hid_labs) April 17, 2021
シリーズ内でGRANDMASTERは滑り出しの速さが速めなマウスパッドです。
| 最大値 | GRANDMASTER | 最小値 | |
| 厚み | 6mm | 4mm | 4mm |
| 滑り出しの速さ | 9 | 8 | 6 |
| 表面のサラサラ感 | 9 | 8 | 6 |
| 止めやすさ | 9 | 9 | 8 |
| クッションの柔らかさ | 6 | 5 | 5 |
| 曲げ柔軟性 | 9 | 8 | 6 |
シリーズ内で、2番目に滑り出しが速く、止めやすさは最大、曲げ柔軟性、つまりクッションは中間くらいの特性です。
ハイブリッド系の操作感で、滑り出しの速さが同じ数値のQingsui 2よりも左右に切り替えした時の摩擦抵抗感が少ないです。
比較的よく滑るスピードバランスです。
発売日
国内発売日は2021年4月で新しい製品のようです。
本国での発売日は不明です。
購入した理由
Esports Tiger製品は国内で購入できるものの、マウスパッドについての情報がかなり少ないので、筆者が実際に購入してみて使用感の確認をするために購入しました。
以前購入したQingsui 2の特性が気に入ったため、もう少し止めやすくなるであろうGRANDMASTERをと思ったんですが、長期欠品。
ようやく今回の入荷で購入することができました。
実のところ筆者としては本命の製品だったりします。
届いたGRANDMASTERをチェック
外箱
外箱はその他Esports Tigerと同じ外径の箱でデザインだけ異なります。
ビニールに収められています。謎のビニールです。でも、箱にしまう時めっちゃ楽。
GRANDMASTERは箱に大きくサイズ表記がされていたり、表面素材のことについての表記があります。
外観を詳しくチェック
真っ黒ではなく、濃いグレーです。
チャコールグレーはピンクとの相性が良く柔らかい雰囲気が出るので、女性向けマウスパッドとしても全然アリな見た目。
相変わらず、匂いはほとんど気にならないくらいでした。ラバー臭アレルギーの方でも問題無いくらいです。
1日もあればニオイがほとんどしなくなります。
巻グセ
ハリ感のある表面素材のため、若干巻きグセがついていました。
一般的なマウスパッドと比べるとかなり控えめの巻グセです。
1週間もあればほとんど気にならないくらいになりました。
素材感
表面
表面はよくある布製マウスパッドとは異なります。
3Dな織り方とメーカーも謳っており、生地名で言うところのツイルにあたるそうです。チノパンとかにも使われるやつですね。
また、使用された繊維は硬めでハリがあり、毛羽立ちは一切ありません。
アムンゼン生地ほどに目で分かるような凹凸感が無く、フラットに近い表面素材ではあるものの、生地自体の繊維が硬質であること、生地の密度が若干薄いことにより、ザラつきを感じる質感になっています。
指でなぞると『ツーツー』と音が出ます。
質感はドライで貼り付き感もないため、手肌との滑りの相性も問題無く、汗をかいても不快感はありません。
裏面
その他Esports Tiger製マウスパッドと全く同じグリップパターンです。
一般的なマウスパッドと比較すると、溝の間隔が広めになっていて、接地面積が多くなっています。
巻グセも強くないため、比較的良好な使用感です。
中間層
中間層は指先で押すと、点では面で沈み込む特性で、マウスを押さえつけると沈んでいる感覚が少しだけ得られます。
ラインナップではクッションが固い寄りになっていますが、それでもかなりソフトなクッション材が採用されています。
厚みが4mm、表面素材が硬質でハリがあるため、沈んでいる感覚は分かりにくいです。
ステッチの処理
ステッチの処理はかなりきれいでビルドクオリティが非常に高いです。
ステッチの糸にはかなり柔らかいものが採用されていて、腕が擦れても痛くなりません。
ステッチの高さは表面素材とほぼツライチになっていて、マウスパッド端にソールが干渉するということはありません。
うっかり上端からマウスがはみ出ても問題無く使用できています。
操作感
ゲームでの操作性
GRANDMASTERは、よく滑って止まる『ハイブリッドマウスパッド』と表現しても差し支えない操作感で、軽い滑り出しが特徴的なスピードバランスのマウスパッドです。
縦横で滑りの差はありません。
また、小さくゆっくり動かしても大きく速く動かしても抵抗感に変化はありません。軽く滑り出したら、その軽い抵抗感のまま動かし続けられます。
マウスパッドに速度域を限定されることなく、使用者が速度を意図的にコントロールできますが、スピード系の操作感のため極低速の表現は苦手な製品です。
ツルツルとした氷上のようなコントロールしにくい滑りではなく、接地感が強いのによく滑る感覚で、マウスの挙動が把握しやすいです。
筆者の持っている布製マウスパッドで滑りの速さの比較をすると
GRANDMASTER ≧ Qingsui 2 ≧ EBA BLUE > GP4 ≒ Longteng ≒ G640r ≒ FURY S Speed Edition Pro ≒ FOCUS 2 ≒ PARABREAK> QcK HEAVY > QcK > QcK Edge といった具合です。
Esports Tigerのマウスパッドでもかなりスピード感のある特性ですが、そのスピード感とは裏腹に止めやすさがあります。
表面素材は接地感が強いだけでなく、常に一定の抵抗感があり、いつでも止めるのに十分な制動力を発生させることができます。
しかし、操作感は一切重くないというなかなか不思議な操作感です。
そのため、左右に切り返すときに僅かにキュッキュッとした抵抗感が生まれますが、速く動かした分だけその抵抗感が増すようになっているので、フリック操作はとてもやりやすくなっています。
ウィークポイントとしては、GRANDMASTERもソフトクッションを採用してはいますが、表面素材の密度が濃く、繊維も硬めなため、クッションの沈み込みを活かした止めはやりにくいです。
出来の良い表面素材だけで十分に止められますが、それ以上の止めを求める場合は不向きです。
抵抗感の無い滑り出しでトラッキング操作もやりやすく、一定のスピードで動かし続ける追いエイムが必要なApex Legendsだけでなく、正確なフリック操作が要求されるVALORANTでも特性が活かせるため、速度域が速いことを許容できるのであればおすすめできる操作性です。
湿気による変化
色がチャコールグレーということもあり、湿度が高い部分は若干色目が変わりますが、手汗の湿気による滑りの変化は起こりません。
風呂上がりに操作しても全く操作感が変わりません。
極めて安定した性能を維持できます。
まとめ
GRANDMASTERについてレビューを行ってきました。
速い滑りと安定した止めを両立したマウスパッドです。
厚みが4mmで、硬質ですが通気性がよくドライな表面素材、さわり心地が良くツライチになったステッチ、全体的にビルドクオリティが高く、GRANDMASTERも他のEsports Tiger製マウスパッド同様、価格に見合った内容になっています。
操作感は『ハイブリッドマウスパッド』として紹介しても良さそうな特性で、縦横で滑りの差が無い軽い滑り出し、スピード感のある速い滑り、クッションの沈み込みを活かした止めはできませんが、確かな接地感と分かりやすい抵抗感で、信頼性の高い止めを両立できます。
ハイブリッドマウスパッドの中でもかなり止めやすいです。
速度域が中速～高速域となっているため、扱えるシーンが現代的なゲーム向けになってしまいますが、その速度域さえ許容できるのであれば、是非試してみてほしいです。
接地抵抗感があるのに速く滑るという、かなりおもしろい操作感で他に無いマウスパッドです。
視点移動が多くて速いゲームであれば好相性なので、今後リリースされるゲームにその操作性を期待してしまえるほどに素性の良さが光る製品です。
ココが良い
- 速く滑るのによく止まる
- 接地感が強く挙動がわかりやすい
- トラッキングがやりやすい
- ハイブリッド系同様に湿気には強い
- さわり心地の良いステッチ
ココはイマイチ
- カラーバリエーションは限定される
- 良い意味でも悪い意味でも代えが効かない
- 普及するまで在庫切れが続きそう
