FPS (Apex LegendsやVALORANT)、TPS (フォートナイト、Rogue Company)で音の情報(サウンドプレイ)から他のプレイヤーに対して優位性を保ちたいというプレイヤーは多く存在すると思います。
そこで、多くの方がゲーミングヘッドセットによるサウンドプレイをしているかと思いますが、一方で最近のプローゲーマーであったり、ストリーマー、ゲーム実況者は、意外にもイヤホンでのサウンドプレイをしていて、かつ、優れた成績を収めているというケースも珍しくありません。
プロゲーマーがなぜイヤホンを使っているのか。
この記事では、戦闘時の情報収集という面において、サウンドプレイが重要なFPS等のシューターゲームでは、本当の意味で優位性を保つのにヘッドホンかイヤホンどっちがいいのかを考えていきます。
筆者の持つオーディオの知識を交えながら双方の比較を行い、メリット、デメリットについても言及していきます。
また、ゲーミングヘッドセットを使うことで明確な優位性は保てるのかについても考察していきます。
FPSにおいてヘッドホンかイヤホンどちらがいいのか
サウンドプレイを行ううえで、詳細な音の情報を読み取るためには欠かせない、イヤホン、ヘッドホン。現在ではゲーミングヘッドセットも有効なデバイスとして認知度を上げています。
FPSプレイヤーの多くはサウンドプレイを重要視していて、イヤホン、ヘッドホンの恩恵を受けようとしています。
さて、そのデバイス達は明確な差別化ができているのでしょうか。
結論から述べてしまうと、以下の意見が筆者の考える結論です。
オーディオ的に考えると
- イヤホン、ヘッドホン、双方から得られる定位は、どちらも大きな括りで言うと「頭内定位」と呼ばれるもので大きな差は無い
- この「頭内定位」であるうちはヴァーチャルサラウンドでも7.1chでも、イヤホンかヘッドホンを使っている以上、得られる定位はほとんど似たようなものになっている
- また、多くのゲーミングヘッドセットで得られるのは、FPSへの周波数特性 (イコライジング) の適正化による影響の方が強い
- 音質や定位の本質的な改善には、音素材のデータ量や録音状況の善し悪しが大きく影響してくる
つまり、音楽観賞用のイヤホンやヘッドホンを使用したからといって、明確に不利になるということは無く、周波数特性さえゲームに合っていれば音楽観賞用のイヤホンかヘッドホンを使用しても全く問題ありません。
そして、イヤホンかヘッドホンどちらがいいのか、結局は差が大きくないので、着用感の好みで決めてしまっても問題は無いというのが筆者の結論です。
この記事の内容はニッチではあるものの、いざ検索してみると専門的な目線で分かりやすく書かれている記事にたどり着けなかったので、オーディオにも関心のある筆者が得た経験からゲームにも共通する確かなオーディオ知識と情報を分かりやすく提供していくことが目的の記事内容になっています。
全て読めば、ゲームサウンド用のイヤホンやヘッドホンを購入する際の判断基準も構築できると思うので、是非諦めずに読んでみてください。
それでは、上記の内容について詳細に説明していきます。
プレイヤーがサウンドプレイに求めているもの
FPSプレイヤーが求めているのは、ズバリ「定位」の良さです。これに尽きますね。みなさん足音!足音!と言っています。
定位とは
この記事を読んでいる方には説明が要らないレベルの話だと思いますが、FPSで言うところの「定位」とはゲーム内で聞こえてくる音の方向性の正格さを表す用語です。
足音から判断する敵への距離感と、足音から判断する上下左右の方向性を重視しているのが昨今のトレンドと言えます。
「定位」が良いと、足音や銃声の方向性が分かりやすくなり、サウンドプレイにおいては優位性が出てきます。これは紛れもない事実です。
実はデバイスによる定位の差は出にくい
ハッキリ言ってしまうと、何を使おうがゲーム性を覆してしまうほどの大きな差はありません。
この問題は「デバイスの定位が一定のところまで良くなってしまうと、あとはゲームのポテンシャル次第になってくる」というところにあります。
つまり、ボトルネックになるのはヘッドホンやイヤホンよりも、ゲームの音素材ということです。
そして、その「デバイスの定位の良さ」というところについても、ゲーミングヘッドセットに頼らずとも、音楽鑑賞用のヘッドホン、イヤホンで定位の正確さは十分にまかなえてしまいます。
場合によっては、音楽制作向けのモニターヘッドホンを使ったほうが正しい定位を得られることもあります。
全て頭内定位のデバイスだから差が大きくない
何故、上記のようなことを言い切ってしまえるかと言うと、ゲーミングヘッドセットも普通のヘッドホンも、物理構造的には左右に1つずつスピーカーがある構造でステレオ出力をしているだけ、設計が変わらないからです。
物理構造を変えない限り、音の出方は同じです。
イヤホンだろうがヘッドホンだろうがステレオスピーカーを耳元にめっちゃ近づけて聞いてるだけと言えば分かりやすいでしょうか。
左右で上下前後左右にリアル7.1ch構造でスピーカーが配置されたヘッドセットがあれば、得られる定位は完全に別物ですが、ステレオ構造のヘッドセット、イヤホン、ヘッドホンでは全て得られる定位が「頭内定位」です。
頭内定位とは
頭内定位とは左右のスピーカーから出された音を、一度、左右の耳でそれぞれ別の音情報として収集した後に、頭(脳)で1つの音として認識させることによって、左右で1つの音が鳴っているように定位することです。
片耳ずつ別の音を聞くことになるヘッドホンという構造でも、左右感がなく、もともと左右両方の耳で聞いていたかのように処理することを頭内定位と言います。
完全な方向感覚を得るためには不完全な定位感であることには変わりありません。
完全な定位を得るためには、スピーカーを部屋の中にリアル7.1chで配置することです。
そうすると自分の上下前後左右にスピーカーが存在していることになるので、後ろから聞こえる音は、実際に自分の後ろから鳴ることになります。
しかし、FPSのようなゲーム音声を大音量で再生できる環境というのは現実的では無いので、再現は難しいでしょう。
VCにゲーム音声が入ってしまうので、当然その問題も対処する必要があります。
そもそもゲーム側が良好な定位感を提供していなければ改善の余地なし
そして、肝心なのが「ゲーム側が高品質な定位感を提供しているのか」という問題です。
いくら良いヘッドホンを購入し「デバイスの定位の良さ」を獲得したとしても、ゲーム側が「前後上下左右の音の方向性と距離感の情報」や「現実に近い質感の定位感、音素材、演算方法」を提供していなければ定位の改善は見込めないので良いヘッドホンを購入した意味がありません。
分かりやすいところで言うと、Apex Legendsは上下の音情報が無いゲームです。
オリンパスの水耕施設に言ってみると特に分かりやすいと思います。地下に居る敵の足音は地上に居る自分と同じ高さ(上下の位置)から足音が聞こえます。
HRTFを採用しているのなら良質な定位を提供しているかもしれない
最近のゲームでは少数ですが、実際に人間がその場にいる時、耳に届く音を再現する関数、頭部伝達関数 (HRTF) を用いた演算を行うようになってきました。
まだまだ研究段階ではあるものの、現実的にイヤホンやヘッドホンを使う場合、最高の定位を得るなら、このHRTFに対応するゲームがゲーム素材から見た定位の理想だと思います。(VALORANT、PUBG等)
ゲーム音声の収録方法や演算方法の考え方は複数存在するので、気になったかたは是非こちらを読んでみてください。
[CEDEC 2017]基礎からすっかり分かる「これで解決! ゲームに必要な3Dオーディオの全て」の聴講レポート
引用:https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20170906078/
ゲーム側の定位感の提供がどのように影響してくるのか
さて、そんな「ゲーム側が高品質な定位感を提供しているのか」がどのように影響してくるのか、日本人が大好きな白米で例えてみましょう。
白米を炊く時、水と米の関係性があります。これを以下のように置き換えます。
- お米→ヘッドホン、イヤホン
- 水→ゲーム素材(定位感、音素材、演算方法)
炊いた白米の味が好みでは無かったとして、米を変えると米の味は変化しますよね。
では、例えば、炊くのに使う水が泥水(水質影響)だった場合、米だけ変えても味の改善にはなりませんね。
この場合、泥水(水質)がアカンかったね、と原因の追求ができるので、炊くのに使う水を精製された水、米も好みのものにチェンジ、そうすると自分の理想に近づいていくことになります。
図にしてみましょう。
米 (ヘッドホン、イヤホン) | 水 (定位感、音素材、演算方法) | 結果 |
BAD | BAD | 米も水もアカン (定位もゲーム素材もダメ) |
GOOD | BAD | 米は良いが水がアカン (定位はいいけどゲーム素材が対応していない) |
BAD | GOOD | 水は良いが米がアカン (定位は良くないけど、ゲーム素材は対応している) |
GOOD | GOOD | めっちゃエエやん (定位もゲーム素材も良いので最高環境) |
この記事にたどり着いた方は知らないことかもしれませんが、ゲームサウンドにも上記の様な関係性が発生しています。
この関係性を考えると、過剰にヘッドホンやイヤホンの定位を良くしても意味がないということが分かります。
つまり、実用に問題無い程度の定位をしたイヤホンかヘッドホンを購入しておけばプレイに問題は無いということです。
だからこそ、定位についてはゲーム側による定位への対応状況も気にする必要があります。
USB-DAC(アンプ)について
USB-DAC(アンプ)を用意しても、USB-DAC(アンプ)なりの演算をしてしまうのでゲーム開発陣に想定された完全な定位を再現とは言えないでしょう。
一部にはバイノーラル音源を再現できるような謳い文句の製品もあり、効果の大小はあれど、もしゲームサウンドに投資をする場合、ゲーミングヘッドセットに投資するよりも、USB-DACに投資したほうがリターンは大きいように思います。
また、オーディオでは定番のアプローチですが、基本的には出口(スピーカーに当たる部分)から順場に良くしていくのがベターです。
そこから、素材の良し悪し等の判断をしていきます。
何を信用するかという判断基準を設けるためです。基準が無いのにやたらめったら新しい機材を導入しても何のおかげで良くなったのか分かりません。
ゲーミングヘッドセットで得られるもの
それは、ズバリ「FPS向けな周波数特性」です。
足音が聞こえやすくなるのはこの影響が大きいです。あとは、長時間プレイしていても持続する快適な装着性とマイクでしょうか。
周波数特性とは
分かりやすく言い換えると「イコライジング、イコライザー」のことです。音というのは音域に分かれていて、音の高さ低さ、音階に近いようなもので構成されています。
音楽や楽器で例えると分かりやすいですが、ボーカルは中域、ギターは中高域、ベースは中低域、ドラムのバスやタムは低域、ドラムのスネアは中低域、ドラムのシンバルは高域から超高域で構成されていることが多いです。
これはfoobar2000という音楽プレーヤーのグラフィック・イコライザーです。

左から低域、右に行くほど高域になる、というのが一般的なイコライザーの配置です。音域を可視化するとこんな感じになります。
このイコライジングを行って、足りない所を足し、多すぎるところを削る作業を繰り返すことによって、目的の出音に近づけます。
これをソフトウェアではなく、ハードウェアで行ったものがゲーミングヘッドセットです。
足音や銃声の周波数特性はゲームによって異なる
では、足音や銃声はどこに含まれるかというと、答えは「ケース・バイ・ケース」です。
というのも、どこを歩く(走る)かによって都度、足音の質、足音に含まれる倍音は変わってきますし、銃声も武器によって質も倍音も全く異なっています。
全てが状況によって変わるものです。
というか、全て同じ足音素材、銃声素材を使っているわけではないので、ゲームによってもまちまちです。
Apex Legendsにおいて、足音は中低域から高域の音域で構成されています。銃声は中域から高域で構成されているものが多いです。
一般的なゲーミングヘッドセットでは中低域を持ち上げた特性にされているようです。
つまり汎用品ということです。なにか特定のゲームタイトルに最適化されているというわけではありません。
ゲーム内の音データを変更したわけではない
上記のゲーミングヘッドセットの周波数特性については、ゲーム内の音データをいじって足音を大きくしているわけではなく、ヘッドセットの周波数特性をFPSゲームの足音を持ち上げるようにチューニングしたものに過ぎないので、足音と被っている音域があれば、同時にその音域に被っている足音以外の音も大きく聞こえるようになります。
ヘッドセットの周波数特性がゲームとミスマッチしていると逆に足音が聞き取りにくくなってしまう場合も考えられます。
そして、ゲーム内の定位が改善されたわけではないことも分かります。
あくまでゲーミングヘッドセットがアプローチしているのは周波数特性というハードウェアの要素です。
ゲーム内の音データというソフトウェアにあたる要素には何一つアプローチできていません。

USB-DACのイコライジングもゲーム内データをいじれるわけではありません。
マザボの音質や定位が悪すぎるとか、ホワイトノイズやピンクノイズが乗ってしまう場合であれば、USB-DACを導入することはいい選択肢だと思います。
また、EPOS SENNHEISER GSX 1000 のようなバイノーラルレンダリングと詳細な記述がある製品は費用対効果に見合うかどうかは別として、多少の定位改善が見込めると思います。
しかし、これも結局ゲーム音声素材のクオリティに依存することは理解してください。
また、音の歪む原因になるので極端なイコライジングは避けましょう。基本的には出力特性は出口(スピーカー)で決めるものです。
ゲーミングヘッドセットのメリットとデメリット
メリット
- ライトユーザーでもゲーム用として選択肢が絞りやすく、分かりやすくとっつきやすいということ。
- あとは長時間プレイしていても快適な装着性が得られることと、音声入力に使えるマイクがあること。
デメリット
- モニターヘッドホンやモニターイヤホンと変わらない価格でも、性能が劣ってしまう場合が圧倒的に多いこと。
- 汎用製品のため、モニターヘッドホンや音楽鑑賞用のヘッドホンとの明確な差別化が難しいこと。
- 何を取りたいかは人によって変わるでしょうから、頭ごなしにゲーミングヘッドセットを否定しているわけではありません。
- しかし、定位や音質面で言えば音楽制作向けに作られたモニターヘッドホンの圧勝です。
ゲーミングヘッドセットの優位性は高くない
サウンドプレイの面だけで判断すると、ゲーミングヘッドセットの優位性はそこまで圧倒的な差がつけられるものではないことが分かりました。
それだけでなく、都度ゲームタイトルに合わせて最適なイコライジングを設定しなければ優位性を下げてしまう恐れがあることも分かりました。
そもそも、ゲームタイトルによって、開発段階でわざわざ強調させている音もあるため、音楽鑑賞用のイヤホンやヘッドホンでも同じような効果を体感できます。
それは、多くのユーザーに良質な体験を提供するために行ったゲーム開発側の企業努力でもあります。
もし、ゲーミングヘッドセットに圧倒的な優位性があるなら、そのヘッドセットで音楽鑑賞をした時に音のバランスが破綻しているレベルのイコライジングが行われていなければ、そもそも普通のイヤホン、ヘッドホンとの差が小さすぎます。
イヤホンでもヘッドホンでも周波数特性が合っていればいい
定位については上で説明した通りなので、周波数特性についてです。
ゲーミングヘッドセットと同じように足音を強調させたいなら、中低域寄りなイヤホン、ヘッドホンを選べば望んだ結果が得られる可能性が高いです。
そして自然なバランスを得たいのであれば、フラットな特性のイヤホン、ヘッドホンを選んだほうがいいでしょう。
フラットな周波数特性で高解像度、自然な定位という製品選び
イヤーモニター(イヤモニ)か、モニターヘッドホンが理想的です。音楽制作用のプロ向け製品を選ぶことによって優れた性能を得ることができます。
音楽制作時に音源の粗探しをすることに特化した性質は、些細な音も敏感に拾うことができるので、FPSでも足音の聞き分けをするのにとても相性がいいです。
音の分離も極めて良いので、音が混ざってしまって聞き取りにくいということは、まずありません。
また、マイクは別途必要なものの、価格もゲーミングヘッドセットと変わらないくらいの値段(¥10,000~¥30,000)でゲーミングヘッドセット以上な音質のデバイスを購入できるので、比較的コスパにも優れた製品が多いです。
FPSでおすすめのイヤホン・イヤモニ・ヘッドホン
ここからは筆者の考える、定位の良さと複数の音が同時に鳴っても聞き分けのできる解像度がFPSにも使えると感じた製品を紹介します。
フラットな特性でも問題なく聞き分けができるので、FPSで使うからと言って、極端なドンシャリ(中域が引っ込んだ音)サウンドやカマボコ(中域が突出したAMラジオみたいな音)特性の周波数特性を選ぶ必要は無いと思います。
音楽制作でも使用者の多い製品だったりするので、やっぱり楽曲制作ができる製品はどんな環境であってもポテンシャルは高いです。
Sennheiser IE 100 PRO
Amazonベストセラー1位のイヤモニ。
遮音性はそこそこですが、小さい音量でも音の解像度が高く、爆音にしなくても聞き取りやすいです。ボイスチャットもゲーム音と分離して聞こえるのでdiscordで通話しながらでも快適にゲームができます。ゲーマーの新定番になったイヤモニです。
Sennheiser IE 100 PROのレビュー記事を見に行く
種類 | インナーイヤーモニター |
ドライバー | 1DD (ダイナミックドライバー) |
コスパ | 音質の面ではすばらしい 装着感はほどほど |
audio technica ATH-M50x
楽曲制作のド定番製品。
ATH-M50xは通称モニターヘッドホン。音楽鑑賞用では無く音楽制作向けなヘッドホンで、正しい定位、原音の再現を目指して作られています。解像度と定位はApex Legendsで使うには過剰なクオリティ。側圧もそこまで強くないので長時間の使用でも疲れにくいです。
audio technica ATH-M50xのレビュー記事を見に行く
種類 | モニターヘッドホン |
ドライバー | 1DD (ダイナミックドライバー) |
コスパ | 音質の面では極めてすばらしい 装着感はほどほど |
そもそも足音を強調する必要はあるのか
たしかにゲーミングヘッドセットやUSB-DACの導入によって、足音が強調されたセッティングになりはしますが、それも言い換えると「正しい距離感ではなくなった」とも考えることができます。
距離を測る際に、音の大きさで距離を測ることができます。
音による距離の測り方
- 音量が小さいと遠くにいると認識する
- 音量が大きいと近くにいると認識する
イコライジングにより強調され大きくなったということは「近くに感じるようになる」と言い換えることができます。
はたして、この差がそんなに戦績に影響するのか、周波数特性に適正のあるイヤホン、ヘッドホンと圧倒的な差が着くのか、ちょっと説得力に欠けてしまうと思います。
また、どちらにせよ、敵への正しい距離は音の情報のみで測れるわけではありません。あくまで、情報の1つです。複合的に判断材料として使うまでです。
それであれば、自然なサウンドに慣れてしまって、他の要素でアプローチしていくというのも1つの手なんじゃないでしょうか。
まとめと結論
この記事では、オーディオの観点からイヤホン、ヘッドホンについて解説してきました。
今回は定位やゲームサウンドについて細かく触れましたが、サウンドプレイはFPSにおいて重要な要素の1つですが、戦況を決定づける程の能力は存在しません。
冒頭でも述べましたが、結論としては
- どちらを使ってもいいし
- 優れた定位と周波数特性がマッチしていればいい
- ゲーミングヘッドセットでなく、モニター用のイヤホン、ヘッドホンでも問題なく使用できる
なによりも、目をつぶって音だけを聞いたところで敵の大体の方向は分かっても敵との正確な距離は分かりません。あいまいな要素です。
あくまで、視覚から得られた情報や、積み重ねた経験・勘のほうが非常に大きな戦力になります。
足音が聞こえなければ立ち止まって足音の方向を確認してみたり、音の方向が曖昧であれば、視点移動をして、キャラクターの耳の位置を有効活用してみたり、その場の状況に合わせた行動をすることによって、うまく効果を発揮させることができます。
いま一度サウンドプレイを理解し、上手にデバイスと付き合ってみてほしいと思います。
ゲーミングヘッドセットと他製品の差はざっくりこんな感じ
ゲーミングヘッドセット
- 判断基準の無いライト層向け
イヤホン
- 高い遮音性を求める人向け
ヘッドホン
- イヤホンの閉塞感が気になる人向け
ということでいいんじゃないでしょうか。
中にはApple 純正イヤホンでFPSをプレイする激強猛者も一定数居るという事実が存在します。
音質とか定位とか猛者には関係無かった…
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