ゲーム実況やストリーマー活動で良いマイクを使って高品質な音声を視聴者に提供したい。いざ良いマイクを買おうと調べてみると、新たな問題が発生。
コンデンサーマイクを選んだらいいのか、ダイナミックマイクを選べばいいのかよく分からない。
結論から述べてしまうとダイナミックマイクの方がゲーム実況には適正があります。
そして、USBマイクであればゲームをするからと言ってもゲーミングマイクでなくても大丈夫です。
この記事では、マイクが大好きな管理人が、そんなお悩みを解決していきます。
この記事で知られること
- コンデンサーマイクとダイナミックマイクの違い
- コンデンサーマイクのメリット・デメリット
- ダイナミックマイクのメリット・デメリット
- ゲーム実況やラジオ等への適正と考えるポイント
- 正しいマイクの使い方と誤ったマイクの使い方

マイク大好き。
コンデンサーマイク7基とダイナミックマイク2基を持っています。
レビュー記事も書きまくってます。
コンデンサーマイクとダイナミックマイクの違い
マイクには種類があります。コンデンサーマイクとダイナミックマイクの2種類です。
今回は初心者でも分かりやすく簡単に説明していきます。
コンデンサーマイクとは

USBマイクで代表的なYetiはコンデンサーマイクです。
電源 (電力供給) が必要だけど、音の拾える周波数が広くて、表現力が豊かなマイク。スタジオ・ボーカルレコーディング、ナレーション録り等に幅広く使われています。
拾える周波数が広くて、感度を上げられるため、静かな環境が整っている場合に最高のパフォーマンスを発揮します。
コンデンサーマイクのメリット・デメリット
イイところ
- 電源が必要
- 表現力が豊か
- 静かな環境を整えた方が特性を活かしやすい
よくないところ
- 湿気に繊細
- 静かな環境が必要
例えば、歌の録音時というと、コンデンサーマイクを使う場合が大半ですが、反響音を録音しないように吸音材を使用したりして録音しています。
ダイナミックマイクとは

USBマイクで代表的なMV7はダイナミックマイクです。
電源 (電力供給) が必要では無い代わりに、音の拾える周波数が狭く、表現力が限定的なマイク。ミュージシャンのライブでのパフォーマンス、ボイスパーカッション等に幅広く使われています。
拾える音の周波数も狭く、感度も高くないため、周囲が騒がしくてもマイクの近くの音以外は拾いません。
ダイナミックマイクのメリット・デメリット
イイところ
- 電源が要らない
- 環境を整えなくても特性を活かしやすい
- タフで雑に扱える
よくないところ
- それなりに近づいて使う必要がある
- 表現力はコンデンサーマイクに劣る
例えば、カラオケで使われているマイクはダイナミックマイクですが、オケの音 (歌の入っていない音源) をマイクで拾っていないことが分かると思います。
ゲーム実況・配信ではどちらを選ぶべきか
ここからは本題でもあるゲーム実況・配信ではコンデンサーマイクかダイナミックマイクどちらを選んだほうが良いのか解説していきます。
ほとんどの場合はダイナミックマイクで十分
ほとんどの場合はダイナミックマイクで十分です。と言うよりは、コンデンサーマイクはあまり適正が高くありません。
正直言って、コンデンサーマイクとゲーム実況の相性はビミョーです。
その理由が以下の内容です。
コンデンサーマイクがゲーム実況・配信にそこまで向かない理由

まず、コンデンサーマイクは感度が高いため、小さい音でも拾ってくれるということが特徴です。そのため、ある程度静かな環境が整えられることが使用するうえでの最低条件になってきます。
どれだけ口元に近づけてゲイン(マイクボリューム)を小さくするかにも大きく左右されますが、もともとコンデンサーマイクは音を拾う範囲自体が広めなため、ゲーム中にも家族が真横に居て、なおかつ会話もしている場合には絶対に向きません。
続いて、より良い録音環境の構築のため、マイクを吊るすマイクアームと振動を吸収させるショックマウントの活用も最低条件です。
そうすると、マイクとマイクアームで視界を遮りやすくなり、ゲームプレイの邪魔になりやすくなります。
ほとんどのボーカルレコーディング用コンデンサーマイクは、もともとゲーム実況や配信を想定して作られているわけではないため、大掛かりなショックマウントの利用を強いられます。
環境音を拾わせないようにするためにノイズ除去のソフトを運用する方法もありますが、せっかくの表現力の高い集音性を半減させてまで使う、コンデンサーマイクを使っていくメリットはありません。
配信される音はダイナミックマイクと変わらない音質と表現力になっています。はたして、そこまでしてゲーム音声を配信する必要性があるかイマイチ謎です。

バックグラウンドノイズを削除するついでに、細かな表現も当然消されています。
また、邪魔になるからとマイクを遠くに離して使うくらいならピンマイクを使った方が合理的な気がします。
コンデンサーマイクが実況・配信に向かないと思う理由
- キーボードの打鍵音などの声以外の雑音を拾いやすい
- コンデンサーマイクでもバックグラウンドノイズを削除するソフトを使うと結果的にダイナミックマイクと変わらないくらいの品質になってくる可能性が全然ある
- なんやかんやマイクの装備と環境を整える必要があるためコストがかかる
ダイナミックマイクがゲーム実況・配信に向いている理由

まず、カラオケボックスでも耐えれるくらいには、うるさい環境でも問題無く使用できること。
マイクアームで口元に近づけてもショックマウントが不要で邪魔になりにくいこと。
そもそも、ゲーム実況・配信の音声くらいなら、ダイナミックマイクの表現力・クオリティで問題ないこと。
音を拾う範囲も狭いので、適切なゲイン設定で口元に近づけて使用すれば自身の話している声だけを拾ってくれます。ノイズ除去ソフトもわざわざ使わなくていいですし、必要にして十分な性能です。

当然のようにヘッドセットに付属するマイクとは比べ物にならないくらい高音質です。
ダイナミックマイクが実況・配信に向いていると思う理由
- 声を拾うくらいならダイナミックマイクで必要にして十分
- なんやかんや揃えるものが少なくて低コスト
- 初心者でも雑に扱って大丈夫なくらい耐久性が高い
- そもそもカラオケのマイクに対して音質がイマイチだなと思ったことって???
ゲーム実況・配信でおすすめのUSBダイナミックマイク
ここからは初心者でも簡単に扱えるUSBダイナミックマイクを紹介します。
選択肢としては多くないUSBダイナミックマイクですが、管理人が実際に使ってみて試した製品達なのでこの中から選べば大きな失敗はしにくいです。
【超低価格】FIFINE AmpliRocket
エントリーモデルな単一指向性のUSBダイナミックマイクキット
マイクアームとショックマウントがセットで¥8,699と超低価格。音質はほどほどですがダイナミックマイクの特性は健在で、入門機としてはベストバイ。暖色系のやわらかい音質で落ち着く系の音質になっており、後述のK658のほうが音質は良いんですが、低予算で済ませるなら有力候補です。付属のショックマウントも品質が高くキーボードの打鍵振動を拾わないようになっています。
FIFINE AmpliRocketのレビュー記事を見に行く
FIFINE AmpliRocket | |
指向性 | 単一指向性 音を拾える範囲はかなり狭い |
感度 (ゲイン) | PC側で調整可能 |
ミュートスイッチ | あり |
ダイレクトモニター | できない |
PS4 | 利用可能 |
価格 | Amazon価格 : |
使い勝手 | 非常に良い |
イチオシポイント | マイクアームを持っていないなら同時に揃えられる |
【低価格】FIFINE K658
ようやく登場した単一指向性の本命低価格USBダイナミックマイク
低価格と言っておきながら¥11,900ですが、USBダイナミックマイクとしては破格です。完成度が非常に高く、専用ソフトを必要としていないならコレ一択と言えるくらいのマイクになっています。付属のショックマウントの品質が高くて付属スタンドでも口元へ近づけられるため使い勝手はとても良いです。ダイナミックマイクが欲しくて低予算で済ませたいならコレ一択です。
K658 | |
指向性 | 単一指向性 音を拾える範囲はかなり狭い |
感度 (ゲイン) | 本体とPC側で調整可能 |
ミュートスイッチ | あり |
ダイレクトモニター | できる |
PS4 | 利用可能 |
価格 | Amazon価格 : |
使い勝手 | 非常に良い |
イチオシポイント | 付属スタンドでバリバリ使えるところ |
【高価格】SHURE MV7
高価だけど価格に見合った性能・音質で大本命の単一指向性ダイナミックマイク
アメリカの超老舗音響メーカー SHUREのUSBマイク。モダンなデザインでめちゃくちゃかっこいいです。音質がとても良いだけでなく、使い勝手の良い専用ソフトでマイクに詳しくなくても直感的に音声を調整できます。スタンドが付属しないのでスタンドバリエーションを買わないといけませんがUSBマイクの大本命かなというのが正直な気持ちです。
MV7 | |
指向性 | 単一指向性 音を拾える範囲はかなり狭い |
感度 (ゲイン) | 本体とPC側で調整可能 |
ミュートスイッチ | あり |
ダイレクトモニター | できる |
PS4 | 利用可能 |
価格 | Amazon価格 : |
使い勝手 | 極めて良い |
イチオシポイント | 何も不満が出ないところ |
口元近くに持ってこられる専用設計スタンドとのセットも
どうしてもコンデンサーマイクがいい?
正しい扱い方をするならちゃんと使えるマイクも一応あります。しかし、マイクアームと併用すること前提です。
その時点でコストを掛けられる方向けですし、マイクに対しての理解を深める必要があります。
本当におすすめできるコンデンサーマイクは以下の記事から見れます。
コンデンサーマイクは結局いろいろ必要で高額になってくる
ゲーム実況では扱いにくい特徴が多いコンデンサーマイクを使って、バックグラウンドノイズの除去や静かな環境を構築するくらいなら、少し高めなダイナミックマイクであるFIFINE K658かSHURE MV7を買った方が早いです。
いろいろ構築していくと結局、FIFINE K658かSHURE MV7が買える金額になっているかもしれません。
そして、最近の実況者の多くはSM7Bというダイナミックマイクを使っていることが多いですし、買い替えている方も非常に多いです。

SM7Bは高価だけど、もはや、実況者御用達マイクと言っても過言では無い状況になっちまいました。
重要なのは用途と正しい使い方
そしてなにより、マイクという道具は集音したい目的に近づけて使用するものです。
邪魔になるからと遠ざけて使うくらいならピンマイクを使った方が配信の音声を簡単にクオリティ向上させられます。
当サイトではマイクを快適に使用する方法を発信しています。
正しい使い方を知って、より良い環境構築に役立ててください。
まとめ
結局のところ、コンデンサーマイクでもダイナミックマイクでも、管理人のようなマイクオタクでも無い限り視聴者は差が分かりません。
ゲーム実況の他にも歌を録りたかったり、ASMRをやりたい場合であればコンデンサーマイクを使う方が得られるメリットは多いですが、ゲーム実況ではコンデンサーマイクを使うことによる弊害の方が大きいです。
結論:コンデンサーマイクで得られる恩恵はゲーム実況だと少ない。

使う場合は覚悟して極限まで近づけて使うべし。
ノイズ除去ソフトの過度な使用は音質劣化させるだけです。
まずは環境の整理からはじめましょう。
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