SM7Bやダイナミックマイクの音が小さい原因とおすすめのオーディオインターフェース

マイク

SM7Bでおなじみの、ダイナミックマイクを購入した方の定番の悩みでもある『音が小さい問題』ですが、その問題は簡単に解決することができます。

この記事では

  • ダイナミックマイクの音が小さい原因について
  • 音量を確保する方法と工夫について
  • おすすめのオーディオインターフェイスについて

今回は実際にゲームでダイナミックマイクを使っている管理人が、SM7B等のダイナミックマイクを持っている人、これから買おうとしている人に向けて、ダイナミックマイクの注意したほうがいいことについて解説していきます。

この記事を書いた人
komugipowder

元イネ科アレルギーのkomugipowderです。ゲーミングPCの周辺機器・配信用機材・ガジェットのレビューをしています。みっちり愛を込めて使い込むことをモットーとしたレビュー記事を書いています。配信機材は分かりにくい製品が多いので、設定方法や困りごとの解決・お役立ち情報も発信しています。広告収入を活動資金にして運営しています。

フォロー・購読はこちら
スポンサーリンク

このブログは、Google AdsenseやAmazon アソシエイトプログラム等の広告を利用して得られた収益で活動をしています。

ダイナミックマイクの特性について

SM7Bなどのダイナミックマイクは構造上の都合から感度が低いです。

特にSM7Bは低感度です。その分、周囲のノイズを拾いにくく声だけをうまく拾うことができます。

キーボードの音や雑音を拾いにくく、確実に配信やゲーム実況向きです。

ダイナミックマイクの特徴

ダイナミックマイクは低感度なことが最大の特徴です。

ダイナミックマイクは電源を必要としないかわりに、雑音を拾いにくく、大音量の入力にも対応できます。しかし、大きな入力をしないと音量が稼げません。

感度について軽く説明しておきます。

感度とは

  • 音の拾いやすさ
  • 低感度になれば音を拾いにくくなる
  • 数字がマイナス方向に大きいほど低感度

配信でも大人気なSM7Bは、50~20KHzというコンデンサーマイク並みの周波数特性を持っています。レンジが広くてフラットな特性で、実際に配信でも扱いやすい特性です。

周波数特性とは

  • どれくらい低い音から高い音まで拾えるか
  • 周波数特性が広ければ繊細な音が拾える
  • 話し声を拾うなら広いほうがメリットは多い

SM7Bは、優秀な周波数特性を持っていますが、感度は-59.0dBVと、ダイナミックマイクの中でもとても低感度です。兄弟分であるMV7も-55dBVと低感度です。

それに比べてコンデンサーマイクであるSHURE SM27は-37dBVと20dB以上も感度が高いです。コンデンサーマイクは電源が必要なかわりに繊細な音を集音できます。しかし、雑音も拾いやすくなります。

感度の比較

一度、代表的なマイクからそれぞれの感度を確認していきます。数字がマイナス方向に大きければ大きいほど低感度です。

SM7BMV7・MV7XSM27
種類ダイナミックマイクダイナミックマイクコンデンサーマイク
周波数特性50~20KHz50~16KHz20~20KHz
感度-59dBV-55dBV-37dBV

SM7Bに限らずダイナミックマイク自体が低感度です。これはコンデンサーマイクと構造が大きく異なるためです。

ダイナミックマイクを使う場合、マイクプリアンプで十分なゲインを確保しないと音量が稼げません。AG03のようなダイナミックマイクを想定していないオーディオインターフェイスや、安価なオーディオインターフェイスではマイクゲインが十分ではない可能性があるということです。

実際にSHURE公式のSM7BのFAQを見てみると『プリアンプのゲインが60dB以上であることを確認してください』と、ガッツリプリアンプに余裕があることを推奨しています。

最近のオーディオインターフェイスはコンデンサーマイク向けに作られているものも多いようで、実はゲインが40~50dBであったりすることも多いようです。自分の持っているオーディオインターフェイスのマイクゲインを一度確認してみましょう。

音量を確保する方法と工夫

ここからは『音が小さい問題』が起こっている時に、改めて見直すべきことについて解説していきます。

オーディオインターフェイスに備わっているマイクプリアンプのスペックが足りていないと十分な音量を確保できないことがありますが、マイクゲイン60dBのオーディオインターフェイスを使っているなら、原因はそれだけではありません。

マイクが遠いと音量が稼げない

ダイナミックマイクに限らず、マイク自体、拾いたい音から離して使うと音量が稼げません。余計な音を拾う原因にもなります。

基本的にマイクは『オンマイク』という録りたい音の目の前に配置させるマイキングが必要です。離して使うのは『オフマイク』と言って、周囲で鳴っている音も同時に録りたい時にするマイキングです。

声を録りたいなら口の目の前にマイクを持ってくる『オンマイク』が基本的な使い方です。集音部分を口に向けます。

ダイナミックマイクのマイキング

  • 録りたい音に近づける
  • 距離は3cmから15cmが目安
  • 集音部分を録りたい音に向ける
  • 適切なマイクゲインにする

PCで使うことだけを想定した『完全PC特化マイク』というものは存在しません。どのマイクも結局は楽曲制作用のマイクと設計自体は同じだからです。

ダイナミックマイクは周囲の雑音を拾いにくい特性を持っていて、一般的な住宅で声だけを拾わせたり、配信向きであったりはしますが、遠く離して使うことを想定していません。

特にSM7Bは3cmくらいでの仕様が推奨されています。管理人の場合、3cmくらいで使えばマイクゲイン48dBでも十分な音量になりました。

PCで使う場合でも、マイクアームやマイクスタンドを使って口元の目の前に配置させるだけでも『音が小さい問題』を解決できることがあります。

小さくて軽いマイクにも使える万能マイクアーム

マイクの位置は適正ですか?

マイクゲインを確保する

マイクを近づけても音量が確保できない時はオーディオインターフェイスのマイクゲインが十分ではありません。マイクゲインが60dB近いオーディオインターフェイスを購入したほうがいいです。

SM7Bで話し声なら、だいたい48dBくらいで十分な音量が確保できましたが、それでもダメな場合の手段です。

まず、やりたいことは、マイク信号を約0dBV近くまで増幅することです。実際には-5dBVでも問題ありません。マイクの感度が-59dBVということは、それを上回れるくらいのマイクゲインが必要になるということです。

単純に完全な0距離であれば、プリアンプでマイクゲインを60dBで増幅させれば0dBVになります。これは、実際にはマイクを使用する距離でも求め方が変わってきます。

遠くなればなるほど必要なマイクゲインは増えます。また、声量の無い場合も同様です。

SHUREからSM7Bでも使えるマイクゲイン 60dBのオーディオインターフェイスが発売されるようになりました。

マイクゲインは適正ですか?

マイクプリアンプを使う

インラインマイクプリアンプを別に用意してゲインを稼ぐ方法もあります。声量の無い方や、大きめの話し声が出せない環境の場合におすすめです。

簡単に20dB近く増幅できるものもあるので、オーディオインターフェイスのマイクゲインを小さくできます。

結果的にオーディオインターフェイスのマイクゲインを小さくできたことで、無音時のサーというホワイトノイズが減らせるというメリットもあります。よりクリーンな音になるので、音量を稼げている場合でも意外と役立つアイテムでもあります。

安価なオーディオインターフェイスだとゲインを大きくしていくとホワイトノイズが乗ってしまう場合があります。マイクゲインが足りていても場合によってはあると便利です。

ただ、実際のところ、外付けのマイクプリアンプはそれなりな値段がします。そして結構かさばるので取り回しが悪化します。

個人的には、1万円台のオーディオインターフェイスにマイクプリアンプを別途購入するよりも、マイクゲイン60dBのそれなりな価格のオーディオインターフェイスを改めて購入したほうが、ホワイトノイズが少なくスッキリとまとまるので、そちらがおすすめです。

ちなみに、それなりな価格のオーディオインターフェイスでマイクプリアンプを使うと更にホワイトノイズが抑えられるようになります。

有名製品は+28dBが可能なsE Electronics DM1 DYNAMITE

おすすめのオーディオインターフェイス

ここからは、SM7B等のダイナミックマイクにおすすめのオーディオインターフェイスを紹介してきます。

特にSM7Bなら音質だけでなく、多機能で音色の調整ができるオーディオインターフェイスがおすすめです。

管理人の環境では、SM7Bは口元から3cmくらいの距離ならマイクゲイン48dBくらいで使えています。

SHURE MVX2U

マイクゲイン60dB

MVX2U
装備DSP
ヘッドフォンアウト
ビットレート/
サンプルレート
最大24bit/48kHz
マイクゲイン最大約60dB
ボリューム/マイクゲインコントロール
マイクミュート
ShurePlus MOTIV™
から操作可能
ヘッドホン出力3.5mm
対応コネクターUSB-C to USB-C
ソフトウェアコントロールShurePlus MOTIV™
ループバック機能無し

▶MVX2Uのレビュー記事を見に行く

MVX2UはSHUREからPCでの配信向けに登場したオーディオインターフェイスです。初心者でも簡単に操作ができるShurePlus MOTIV™に対応しています。

手頃な価格でマイクゲイン60dBかつDSPを内蔵していて、PCに負荷を掛けること無くエフェクトが利用できます。

EQ、リミッター、コンプ、ハイパスフィルターと、必要なものすべてに対応しています。配信に不要な音を削ることができるので、聞き取りやすい音作りができます。

簡単に音の粒が揃えられるので、大きい声を出しても小さい声を出しても常に一定で均一な音声入力になってくれます。叫んでも音割れしません。配信だけでなく通話にも向いています。

今なら下手なオーディオインターフェイスを買うよりも圧倒的に実用的です。

配信がしたいのであって、オーディオインターフェイスの勉強がしたいわけではない!という今のPCユースに必要な機能を確実におさえてきた実用的なオーディオインターフェイスです。

SM7Bとの相性もとても良く、マイクとオーディオインターフェイスとの価格差を感じさせません。

SM7Bと一緒に買うオーディオインターフェイスとしてもおすすめです。とりあえずこれ買っておけば間違いないというオーディオインターフェイスに仕上がっています。

Apogee BOOM

マイクゲイン62dB

BOOM
装備DSP
ヘッドフォンアウト
ビットレート/
サンプルレート
最大24bit/192kHz
マイクゲイン最大62dB
ボリューム/マイクゲインコントロール
マイクミュート
本体ノブと
Apogee Control 2から可能
ヘッドホン出力6.3mm
対応コネクターUSB-C to USB-C
USB-C to USB-A
ソフトウェアコントロールApogee Control 2
ループバック機能あり

▶Apogee BOOMのレビュー記事を見に行く

Apogee BOOMはハイエンドのオーディオインターフェイスを販売しているメーカーがエントリー向けに作ったオーディオインターフェイスです。管理人の使っているオーディオインターフェイスです。

Apogee Control 2という専用ソフトに対応しています。

ちょっと知識が無いと難しく感じるかもしれませんが、マイクプリの音質とヘッドフォンアウトの音質がとても良くて、ハイコスパなオーディオインターフェイスなのでおすすめです。

マイクゲイン62dBでDSPも内蔵なのでPCに負荷を掛けずにエフェクトが利用できます。EQ、コンプ、ハイパスフィルターが使えるので、一通りの音作りが可能です。

音の粒が揃えられて、大きい声を出しても小さい声を出しても一定で均一な音声入力になってくれます。MVX2Uよりもワンランクアップの音質なので、SM7Bの性能をいかんなく発揮させたいならとても良い製品です。

ループバック機能はありますが、音を混ぜるだけなので、細かなミキサーとしては少し使いにくいです。それでもPCゲーム配信ならループバックは使わない人のほうが多いので問題ありません。

ヘッドホン出力がめちゃくちゃ高音質なので、DACとしての機能も持たせたい場合にとてもおすすめです。配信をしなくても音楽やゲームを高音質に楽しみたい方にもおすすめできます。

マイクプリ内蔵マイクもある

実はダイナミックマイクのなかにはプリアンプを内蔵したマイクもあるんです。アクティブダイナミックと呼ぶところもあるみたいです。

オーディオインターフェイスのゲインが足りなくても、マイクはまだ購入前の検討段階という方にはめちゃくちゃおすすめですよ。ホワイトノイズが少なくできます。

sE ELECTRONICS DynaCaster DCM6

スイッチをONにするだけで+30dBが可能

DynaCaster DCM6
指向性単一指向性
音を拾える範囲はかなり狭い
価格Amazon価格 : ¥21,722 (執筆時点)
使い勝手かなり良い
イチオシポイント見た目が良く特に視界を塞ぎにくい

SM7Bでお馴染みのDM1 DYNAMITEというプリアンプを販売しているメーカーのDYNAMITEを内蔵させてしまったダイナミックマイクです。

スイッチをONにするだけで+30dBが可能になっているので、安価なオーディオインターフェイスでも音量が稼げてしまうという優れものです。

楽器だけでなく歌や声を録音することを想定しているため配信でも違和感無く使えます。

sE Electronics DynaCaster

スイッチをONにするだけで+30dBが可能

DynaCaster
指向性単一指向性
音を拾える範囲はかなり狭い
価格Amazon価格 : ¥39,600 (執筆時点)
使い勝手かなり良い
イチオシポイント見た目が良く特に視界を塞ぎにくい

▶DynaCasterのレビュー記事を見に行く

管理人が使っているマイクです。こちらもDYNAMITEを内蔵させてしまったダイナミックマイクで、スイッチをONにするだけで+30dBが可能になっているだけでなく、EQスイッチも搭載しているためできることが多いです。

周波数特性もほぼコンデンサーマイクなので、集音性もかなり良いです。

安価なオーディオインターフェイスでも音量が稼げてしまうようになっています。そして特に話し声を録音することを想定しているマイクです。

SM7Bよりも低価格で使いやすいのでおすすめです。

まとめ

SM7Bなどのダイナミックマイクで音量が小さいときはオーディオインターフェイスのプリアンプのゲインが足りているかを確認してください。

そしてマイクを離して使っている方は配置位置を近づけてみてください。

音が小さい時の対策

  • マイクにできるだけ近づく
  • マイクアームやスタンドを使う
  • マイクゲインが足りているか確認する

もしもAG03のような低感度のダイナミックマイクを想定していないプリアンプを使っているときは、いっそのことオーディオインターフェイスの買い替えをしてもいいと思います。

マイクプリのゲインが足りているとノイズの少ないキレイな音質で録音できるようにもなります。ダイナミックマイクは視界に入りにくく環境音対策がやりやすいので、使いこないしちゃいましょう。

また、まだマイクを持っていない、これから買おうかどうか迷っているという方はマイクプリが内蔵されたマイクを購入するというのもおすすめですよ。

今ならMVX2Uが即戦力で扱いやすいです。

管理人のイチオシはヘッドホン出力も高音質なApogee BOOMです。

マイク
スポンサーリンク
フォロー・購読はこちら
この記事を書いた人
komugipowder

元イネ科アレルギーのkomugipowderです。ゲーミングPCの周辺機器・配信用機材・ガジェットのレビューをしています。みっちり愛を込めて使い込むことをモットーとしたレビュー記事を書いています。配信機材は分かりにくい製品が多いので、設定方法や困りごとの解決・お役立ち情報も発信しています。広告収入を活動資金にして運営しています。

フォロー・購読はこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました